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ナラティブマーケティング活用について知る

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「ナラティブ」まだあまり聞きなれない言葉ですが、ストーリーマーケティングと似ている手法で、ナラティブマーケティングというものがあります。

この「ナラティブ」は今、重要性が高まっており、社内でのコミュニケーションやマーケティングなどの場面で活用され始めています。本人が自分自身のストーリーを語る中で、課題解決に導く手法で、元々は、カウンセリングの領域で使用されていた手法。近年はビジネスシーンでも使われています。

ストーリーマーケティングの「ストーリー」と同じ意味を持っているため、よく混同されがちですが、ナラティブは起承転結があるストーリーとは少し異なり、(主人公・終わり)の違いによって分類することができます。

さて、本日は今、重要性が高まっているマーケティング手法の1つ「ナラティブマーケティング」についてご案内します。

□ ストーリーマーケティング・ナラティブマーケティングの違いは?

ナラティブとストーリーは、意味も同じような言葉だと勘違いされているケースが多くあります。
ナラティブをビジネスシーンで効果的に活用するためにも、違いを明確に理解しましょう。

ストーリーマーケティングの主人公は「売りたいもの」=企業、商品・サービスなどになり、伝えたい内容を軸に物語を構成し起承転結があるのが特徴です。ストーリーテリングとも言われ、自社の商品・サービスの機能や利点をただ紹介するのではなく、誕生秘話や、商品・サービスに込めた想いなどを、物語を通して顧客に共感してもらう手法になります。

一方でナラティブマーケティングの主人公は顧客。基本的には語り手自身が主役となるため、ストーリーのように複数人物は登場しません。顧客それぞれの行動次第で「物語」は変化し、必ずしも起承転結が存在するわけではない上に、伝えたい内容が明確に決まっていない場合が多い点も、ストーリーとは異なります。

つまりナラティブマーケティングとは、顧客自身を主役とした物語にアプローチするマーケティング手法のことで、顧客は自分自身を物語の中で見つけ、ブランドとの深いつながりを感じることができます。

このように、ナラティブマーケティングとストーリーマーケティングは、主人公の選択においても異なるアプローチを取ります。ナラティブマーケティングは顧客中心の物語で深い関係を築き、ストーリーマーケティングは製品中心の物語で即時の行動を促すことが一般的と言えます。

□ ナラティブマーケティング戦略とはどういったもの?

これまでの「ストーリー(テリング)マーケティング」は、あくまでも企業目線で自社のサービスや商品の物語を伝える手法になるため、顧客の立場や視点を無視したマーケティングになることもあります。

ナラティブマーケティングでは、企業側が顧客に対して複数の選択肢や体験を提供する方法が一般的で、顧客自身が主役となり自らの判断で商品・サービスを選ぶため、自分の中で価値が高まりやすくなります。

つまり、顧客視点に立ってアプローチすることで、この商品・サービスを得ることによって、どのような生活や人生を送れるかを想像させるのです。

このアプローチを使ったコミュニケーション法に「ナラティブコミュニケーション」があります。相手を変えるのではなく、自身の物語を相手と共に変えていきながら会話を進め、衝突機会を減らせるため、会社組織の上下関係構築においては、非常に重要な役割を果たしています。

ユーザーがその商品と共に、新たな「物語」を展開することができるようになれば、ナラティブマーケティングが上手く機能していると言えます。

例えば、ある車のCMのキャッチコピーは「あなたとクルマの物語」。お客様が主体となるよう「あなたとクルマ、どんな物語がありますか?」といったナレーションが流れ、様々な年代、家そして、庭状況を鮮明に描き、車と絡めた結末で締めくくることで、思わず自分が初めて買った車の思い出を振り返ってしまうといったような仕掛けが施されています。

その企業の理念や創業物語などが出てくるようなストーリマーケティングとは異なり、お客様を主人公にすることで、自分が物語の中に入り込み、商品・サービスを見ることができるのです。

□ なぜ今、ナラティブが注目されるのか

ナラティブマーケティングが近年特に注目されるようになった理由は、いくつかあります。

・コロナ禍によるコミュニケーションの変化
デジタルコミュニケーションの加速: コロナ禍により、人々の生活は一層デジタル化しました。オンラインでのコミュニケーションが増え、ブランドはデジタルメディアを通じて物語を伝えることがより重要になりました。感情的なつながりの重要性: 社会的距離の拡大により、人々は感情的なつながりや共感を求めるようになりました。ナラティブマーケティングは、ブランドと顧客との間に感情的な絆を築くのに効果的です。

・SDGsへの関心の高まり
価値観の共有: SDGsのような社会的、環境的な目標に対する関心が高まる中、消費者は自分の価値観を反映するブランドを求めています。ナラティブマーケティングは、ブランドの社会的責任や持続可能性への取り組みを伝えるのに適しています。長期的な関係の構築: SDGsへの取り組みは長期的な視点を必要とします。ナラティブマーケティングは、そのような長期的な物語を通じて、ブランドと顧客との間に深い関係を築くことができます。

・テクノロジーの進化
多様なストーリーテリングのプラットフォーム: ソーシャルメディア、ビデオプラットフォーム、インタラクティブメディアなど、多様なデジタルツールがナラティブマーケティングの展開を容易にしています。パーソナライズされた体験: AIやデータ分析の進化により、よりパーソナライズされたマーケティングが可能になり、個々の顧客に合わせた物語を伝えることができます。

ナラティブマーケティングは、デジタル化とコミュニケーションの変化、社会的・環境的な価値観の共有、テクノロジーの進化といった現代のトレンドによくマッチしています。これらの要因が組み合わさることで、ブランドは消費者とのより深い関係を築くためにナラティブマーケティングを活用するようになっています。

□ ナラティブマーケティングのメリット

ナラティブマーケティングは、ブランドや製品のストーリーを通じて顧客との関係を築く手法です。このアプローチにはいくつかの重要なメリットがあります。

1:感情的なつながりの構築
共感の創出: 物語は人々の感情に訴えかける力があります。ナラティブマーケティングを通じて、ブランドは顧客の感情や経験に共感し、より深い感情的なつながりを築くことができます。

2:ブランドのアイデンティティ強化
ブランドストーリーの明確化: ナラティブマーケティングは、ブランドの起源、価値観、目的を明確に伝えるのに役立ちます。これにより、ブランドのアイデンティティが強化され、顧客にとって忘れがたい存在になります。

3:顧客の忠誠心の促進
長期的な関係の構築: 物語を通じて顧客との関係を築くことで、一時的な取引を超えた長期的な忠誠心を育むことができます。

4:差別化の促進
ユニークな物語: 他の競合とは異なるユニークな物語を通じて、ブランドを市場で差別化することができます。これは、顧客の心に残りやすく、ブランド選択の重要な要因となります。

5:エンゲージメントの向上
インタラクティブな体験: 物語を通じて顧客を巻き込むことで、より高いエンゲージメントを生み出します。これにより、ソーシャルメディアでの共有や口コミの促進につながることがあります。

6:長期的な記憶に残る
記憶に残るコンテンツ: 物語は情報よりも記憶に残りやすいと言われています。ナラティブマーケティングは、ブランドや製品に関する情報を物語として伝えることで、長期的な記憶に残りやすくします。

7:マルチチャネルでの展開
多様なメディアの活用: 物語はテキスト、ビデオ、オーディオ、インタラクティブメディアなど、さまざまな形式で展開することができます。これにより、多様なチャネルを通じて幅広いオーディエンスにリーチすることが可能です。

ナラティブマーケティングは、これらのメリットを通じて、ブランドと顧客との間に深い関係を築き、長期的な成功に貢献することができます。ただし、効果的なナラティブマーケティングを実施するには、ターゲットオーディエンスの理解と、ブランドの真実性を保つことが重要です。

□ まとめ

いかがでしたでしょうか。

ナラティブマーケティングは、お客様を主体とした物語を中心に進めるマーケティング手法であり、SNSでの情報収集の拡大、インターネットの普及や新型コロナウイルス感染症の流行などを背景に、注目を集めています。

もちろん自社を選んでいただくということを最終目標に、お客様に物語を歩んでいただくことで共感や信頼をより得やすくなります。

お客様との新しいコミュニケーションとして、またブランド認知の統一化に向けて、ナラティブマーケティングを活用してみてはいかがでしょうか。

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