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ターゲットとペルソナという言葉を耳にしたことはありますね。
でも、その2つの違いは何でしょうか?
会社・商品・サービスのユーザー像であるという点では同じですが、ターゲットは人物像にやや幅を持たせて設定するのに対して、ペルソナは人物像をよりリアルに細かく設定し、代表的な架空のユーザー1人を作成するものです。
ターゲット同様に設定した統計的特性の他、ペルソナには価値観、ライフスタイルや人柄、さらには「人生や仕事のゴール」「現状の悩み」など細かいエピソードまで設定してストーリをつけ、生きた姿を浮かび上がらせます。
今日は「DM」を制作する上で非常に重要なペルソナ設定について一緒に学んでみましょう。
ターゲットではなくペルソナとして架空の人物を具体的に作り上げる必要性、メリットはあるのでしょうか?
もちろん、あります。
ペルソナを設定することでマーケティング効果は間違いなく変化します。
ペルソナの生活を元にどんな商品が求められているのか・・・どのようなアプローチが必要なのか・・・と考え進めていけば、具体的なアイディアが出しやすくなったり、判断に迷った時の指針になります。
つまり、その人=ペルソナのニーズを満たす商品開発を行ったり、販促の戦略を立てたりといったペルソナマーケティングを行うことができるのです。
ターゲット像ではそれ自体に幅を持たせた設定であるため、世代、性別も生活習慣も違った社員の中でマーケティング活動を行っても、それぞれの描くターゲットの人物像がバラバラになってしまいます。
バラバラのターゲットを意識した意見を「DM」に取り入れようとすると結果的に反応率へつながりません。
そこにペルソナがあれば、社員間の認識を統一、自社が取るべき戦略が明確になる。
また、ユーザー像が的確にブラッシュアップされていけば、マーケティングの方向性がはっきりし、効果的なアイディアだけに絞ることができるため、作業時間や実施に関わるコストの削減が可能になっていくというメリットがあります。
方法は、さまざまありますが、いくつか例を挙げてみましょう。
■ 営業担当者へのヒアリング
1番お勧めするのは、クライアントと毎日接し、反応を目にしている自社の営業担当者へヒアリングを行うというもの。このような第3者の観察手法は、顧客自身が意識していない習慣なども発見でき、必ず有益な情報が得られます。
■ お客様へのインタビューやアンケート
母数が少ない場合、新規事業などで顧客がまだいない場合は、リサーチ会社に依頼してターゲットユーザへのアンケート調査も有効でしょう。
■ その他
ウェブサイトの顧客データ分析、SNSなどのフォロワーページ情報や政府やシンクタンクのデータを利用することもできます。
■ プロフィール
名前/性別/年齢/学歴/家族構成/既婚・未婚/住んでいる場所/習慣
■ 仕事
業界/役職/年収/求められているスキル/業務で利用しているツールやサービス/よく使うWEBサイト、ブログ、SNS、雑誌、イベント、セミナー、TV
■ プライベート
休日の過ごし方/趣味/PC、タブレット、スマホなどのよく使用するデバイス/そのデバイスを仕事時間意外で使用している時間帯/性格/価値観・人生観
■ その他
達成すべき目標/課題や悩み/情報収集方法や検討方法(口コミ、オンライン情報)/購買決定までの時間やフロー
常に行動や状況の背景にある動機を考えながら、似たような傾向をまとめていき、ペルソナの要素として設定。
時には大量にある情報を必要なものと必要でないものとの分けて切り捨て絞ることも大切です。
とても難しく時間のかかる作業ですが、事実に基づいて確かに実在しそうな人物像を、特徴づける情報を盛り込んで作成する、理想はその人物の顔が見える状態にすることです。
フリー素材から写真も設定していきましょう。
また、数人のペルソナができた場合は、ペルソナへ優先順位をつけて下さい。
■思い込みや先入観を捨てること
せっかく集めた情報の事実ではなく、イメージや思い込みで設定してしまいがちですが、イメージ像では顧客の人物像とは大きなズレが生じてしまいます。
■知人など実際に存在する人を思い描かないこと
ペルソナがその人に近づいてしまいますので、あくまでも架空の人物を思い浮かべることです。
■作成したペルソナは必ず社内でシェアする
同じ認識でいないと意味がありませんので、誰でもイメージできるような平均的な情報を切り抜くよう意識しましょう。
■ペルソナは作成後も変化する
私達の人生も日々変化しているように、参考にしているユーザーの環境、情報も常に変化しています。
作成したらそのままではなく、ユーザーの動向に目を向け、定期的にブラッシュアップしていく必要があります。
■ユーザーの分析を続ける
顧客の痛みやストレスが何か・・・
障害となること、ストレス、リスクとなるような要素
顧客は生活の中で何を見ているのか・・・
触れている人物、商品、サービスは何か・・・
望むもの、欲求、ニーズは何か・・・
成功の基準をどのように設定しているか・・・など。
いかがでしたか?!
ペルソナ設定をするのは簡単な作業ではなく、少なからず時間とコストが必要になります。
ニーズが多様化・複雑化・曖昧化している現代だからこそ、「DM」マーケティングにおいて「これはまさに自分のためにある」と思わせ、確実にコンバージョン率につなげていくには、しっかりとした代表的な顧客=ペルソナを丁寧に設定し活用することが必要不可欠です。
この機会に自社のマーケティングを見直し、ペルソナ設定を行ってみてはいかがでしょうか。