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DM・チラシの何気ない文章にも、我々の気がつかない様々な心理戦略が隠されているのをご存知でしょうか?
じつはマーケティングと心理学は密接な関わりがあるのです。
紙媒体DM・チラシは、相手の顔、話し方や仕草が見えない分、受け取った側は、1度利用したことのある商品やサービス、会社でない場合には、かなりの警戒心を持って受け取っています。
そこでこういった心理学を応用すれば、簡単に警戒心を解いたり、決断を促すこともできるため、心理的効果を味方につければ、かなり心強い存在になるはずです。
でも素人に心理学を用いてコピーを書くことは難しい・・・
今日は、素人にでも使える心理戦略の基本知識、ちょっとしたコツをご紹介していきます。
世間一般の常識とは違うこと、驚きや矛盾を感じたときに、心理的な不快感を解消するために行動を起こす心理のことを指します。
一瞬、あれ?なんで?と思わず2度見してしまうようなギャップのあるコピーのことです。
例〈新提案!ケーキを食べて10kgダイエット〉
じつは誰にでもあてはまるような曖昧な表現なのですが、自分のことだ・・・理解してくれている・・・と思わせる効果を指します。
例えば、あなたは占い師のもとを訊ね、「あなたは今、悩んでいますね」と言われると誰にでも当てはまることなのに、一瞬、「なんでわかるの?」とドキっとしてしまいます。
というように相手を共感させて信頼を得る効果のことをいいます。
小さい頃、もしかしたら今でも(?)周りの人達が皆、持っているものが欲しくなったり、周りが使っているから安心だと感じたこと、ありますよね。
協調が大好きな日本人に特に効果的だと言われているのが、この心理。
例〈当社人気NO1商品〉
皆が持っていないから欲しい。
みんなが持っているから欲しくなる「バンドワゴン効果」と逆のパターンです。
人は皆持っていないもものを手にすると優越感を感じる、だから限定モデルや記念バージョンは人を動かす力があるのです。
もちろん、毎回のように「限定」や「記念」をすると効果が下がってしまうので、注意が必要です。
例〈ご来店のお客様 1日限定10名〉
情報は同じでも選ぶ人の視点・価値観・現状によって、行動・意思決定のに影響を与え結果が変わってくる心理をフレミング効果といいます。
例
1・水をたっぷり飲んだ人には・・・コップに水が半分もある
2・喉が乾いている人には・・・コップに水はが半分しかない
これは有名な心理ですが、ダメ(禁止)と言われてしまうと、見てはいけないのに余計見たくなる、やってはいけないことをやりたくなる心理です。
よくある週刊誌でも、「禁断スクープ!」といったキャッチがよく使われていますし、それにつられて購読する人も多いと思います。
会話をしているとき、相手が話を途中で中断したために、余計に続きが気になった経験はないでしょうか?
人は完結したものよりも、答えを知らされずに中断されたものの方に興味を引かれてしまうという心理。
これをツァイガルニク(ザイガニック)効果といいます。
例〈今秋のコート、人気カラー第一位とは・・・〉
同じことを説明しているのに、言い方を変えたことで、イメージなどで錯覚してしまう心理がシャルパンティエ効果。
例えば「羽毛100kg」と「鉄100kg」どちら重いか・・・?
当然ですが同じ重さなのに鉄の方が重いイメージがありませんか?
例
1・3000mmのビタミンCが摂れる
2・レモン150個分のビタミンC
どちらの言い方にインパクトがあるでしょうか?
◇シズル感
人間の五感に訴えかける臨場感のある表現で質感や味、匂い音などで商品を感覚的にイメージさせ、擬音語や擬態語を使ってイキイキと表現する。
例〈美しい素肌に ➡ もっちり、ぷるんっと潤い素肌に〉
◇売り手の個性をアピールする
DMの目的はレスポンスやコンバージョンだけがすべてというわけではなく、既存顧客向けのDMでは、顧客との関係性を深め、信頼関係を築くことも大切です。
商品やサービスだけでなく、会社の「ファン」、つまり「好き」になってもらうこと。
そこでオススメなのが、キャッチコピーで思い切って売り手や作り手の個性を出すこと。
人は「対:会社」よりも、「対:人」との方が親しみを感じやすいものです。
人柄が伝わる方言や口癖、売り手の写真を掲載するのも効果的。
企業の「中の人」の顔が見えることで、安心感や信頼感にもつながります。
◇お客様の声を使う
じつは、お客様の体験談はキャッチコピーの宝庫。
売り込み臭がなく、ターゲットが共感しやすい文章を作ることができます。
商品購入前の悩み
商品を選んだ理由
商品を購入して良かったこと
これらの1つをコピーにいれることがポイントです。
いかがでしたでしょうか?
数ある行動心理学の中からDM・チラシ作成に特化したものだけを選んでご紹介しました。
とはいえ、すべての心理学を1つのDM・チラシに使用することはできません。
まずは取り扱われている商品や会社の社風などから、合うものを1つだけお選びになって試してみてはいかがでしょうか。
経験を積んだプロでも、いきなり最高のキャッチコピー・文章が書けることはなかなかありません。
思うような反応が得られない場合はABテストを重ねて、時間をかけてブラッシュアップしていきましょう。