広告にはレスポンス広告とイメージ広告(ブランド広告)と呼ばれる2種類がありますが、売上UP、販促につなげるにはどちらの広告が有効なのでしょうか。
まずレスポンス広告は顧客の直接的なアクションを促し、反応を測定できる広告、一方でイメージ広告はブランディング広告とも呼ばれ、企業やブランドに対するイメージUPを訴求した広告です。
レスポンス広告では中小規模の企業やスタートアップ企業でも効果が得やすいのに対し、ブランド広告はブランドがすでに構築されている企業に向いており、つまり販促につなげる広告にするには、レスポンス広告を、ブランディングを行いたい場合にはイメージ広告をといったように目的に応じて使い分ける必要があります。
しかし、これらの広告を制作する上において、目的によって企画・デザインも変える必要があります。
今日はレスポンス広告をどのように活用していけばいいのかをご案内します。
イメージ広告とは、具体的な購買行動を想定せず、イメージアップをして、顧客に自社のファンになってもらい、企業や商品・サービスの認知拡大を目的とした広告のことです。
広告の素材にはタレントや風景が使われることが多く、イメージや独創性、まずは顧客の共感を得ることで、知名度を高め、信頼度を上げて、間接的に売上につなげていきます。
マスメディアで広範囲に掲載したり、デザイン性を重視するため、広告制作費が割高になることが多くなります。
ブランド広告は、ブランディング広告と呼ばれ、すでに「ブランド」を構築している企業によって打ち出され、企業や商品・サービスなどのブランドのイメージアップを目的とした広告です。
こちらもタレントを採用したり、ブランドに対するイメージを作るキャッチコピーを使って、テレビや新聞などのマスメディアを媒体とすることが多く、最近ではインターネット上でも積極的に掲載されています。
これら2つの広告は、商品・サービスそのものを訴求した直接的なメッセージやアピールがなく、ユーザーに憧れや共感を抱いてもらうことを重視しています。
レスポンス(response)とは文字通り「反応」や「応答」を意味し、ターゲットからの直接的なレスポンスを得ることを目的とした広告で、Web広告に限らずはがきや手紙でのダイレクトメールや折り込みチラシ、メールマガジンなどさまざまな形態があります。
レスポンス広告からターゲットに期待するアクションとして、商品購入・資料請求・メルマガ登録 など他にも期待するアクションは様々です。
レスポンス広告の特徴として、ターゲットが理解しやすく、商品・サービスを購入したいとアクションにつなげやすい広告であることが大切です。
購買意欲をかきたてるようなキャッチコピーを使用し、具体的な問い合わせ先や注文方法などを記載したり、またキャンペーン情報や割引クーポンなどの特典を付与したりすることも効果的。
レスポンス広告は広告のデザイン性や独創性よりも、興味・関心を引き寄せるための広告文や他社商品と比較したメリットなどの明確な情報などに重点が置かれ、購買行動に結びつける宣伝のノウハウやテクニックが必要です。
①ターゲットが行ったアクションを数値化できる
レスポンス広告は問い合わせや購入など、ターゲットがどれだけ反応し、広告の費用対効果を可視化できるため、広告の改善にもつなげることができます。
さらに、どのような属性の人が行動を取ったのか数値で確認できるため、マーケティング全体にそのデータを活用できるというのは大きなメリットです。
②すぐCV率(コンバージョン率)に直結する
広告によってターゲットにさせたい行動まで、どのようなステップを踏むのかを想定し準備、行動がとりやすい導線を設置し誘導するため、CV率に直結しています。
広告内容に不明瞭でターゲットが行動を渋ってしまうステップが組み込まれてしまっていないかを何度も確認し、具体的に何をすればいいのかCTA(Call To Action)をしっかりと提示することが大切です。
また、広告の情報が多すぎると、どのように商品を購入すればいいか、ターゲットに伝わりづらくなります。
あくまでもシンプルに、ターゲットの反応を見ながら掲載する内容やメッセージを改良すれば、さらに成果を高めることができます。
③色々な媒体で行える
レスポンス広告にはWeb広告をはじめ、手紙やはがきなどを使ったダイレクトメールやチラシ、ポスティング広告、新聞、雑誌など、さまざまな媒体があります。
ターゲティングの属性や行動パターンによって使用する媒体が異なるため、幅広い選択肢から最適な方法を選ぶことができます。
また、チラシやメルマガとWeb広告を組み合わせるなど、複数の媒体を組み合わせて広告を運用する「クロスメディアマーケティング」をおこなうのも効果的です。
レスポンス広告は訴求内容が直接的になりやすいため、ターゲットが不信感を抱いてしまうというデメリットもあります。
ターゲットの安心感を高め、信頼を得るために、企業情報を正確に記載し、お客様の声や専門家による推薦文を載せたり、誤記や過剰表現がないか、といった工夫が大切です。
・オファーなき広告は去れ
もともとOfferの意味は「提供する」という意味ですが、マーケティング用語では、「特典」と訳され、レスポンスの見返りとして提供するものという意味に使われます。
このオファーによってレスポンスにかなりの差が出ることから「売る商品と関連しているか・・・」「期間を決めているか・・・」など、より効果のでる特典を注意深く選ぶ必要があります。
一方、期限や特典はあまりにも多すぎると商品やサービスの価値を下げてしまう可能性があります。
「無料」などのワードを頻繁に使ったり、常にキャンペーンを行ったりするのは避けることも大切です、
・目を引くキャッチコピー
レスポンス広告はターゲットをひきつけ、記憶に残るキャッチコピーが欠かせません。
目にした人への明確なベネフィット、ネガティブなものではなくポジティブなものを簡潔に表現することが大切です。
・複雑なデザイン
ターゲットに行動を起こしてもらうことが目的であるレスポンス広告に複雑すぎるデザインは必要ありません。
情報を詰め込みすぎると、結果、必然的に複雑なデザインになり、一体何の広告がなのか、どう行動すればよいのか分からなくなってしまいます。
シンプルかつ分かりやすいデザインを心がけてください。
・かっこいいデザイン
ブランドの価値を高めるためのイメージ広告であれば、素敵なモデルの写真やブランドの世界観を写した1枚など、かっこいい・おしゃれな広告が効果的です。
しかし、レスポンス広告においてはイメージを重視し、写真メインの広告にすることは効果的ではありません。
・商品の優位性を過剰にアプローチしたデザイン
販売したい商品の優位性を、過剰評価した広告作成は逆効果です。
信頼や裏付けのあるデータやレビューの記載がある広告は、スペックの過剰なアピール広告よりターゲットの心に響きます。
いかがでしたか?
通信販売やECサイトのように店舗を持たずに広告から新規顧客を集めるビジネスモデルの業種に多く活用されてきました。
アパレルや食品、化粧品やサプリメントなど、一般消費者向けのBtoCから、オフィス用品や金型部品などのBtoB向け、商品はさまざまです。
レスポンス広告はイメージ広告やブランド広告と異なり、ターゲットの反応や広告の効果を計測しやすい広告であるため、売上アップにはこのレスポンス広告が有効。
ご自身でも新聞折込やチラシ、ネット上のバナーなど、通販やECの広告を参考にしてみてください。